高槻一念寺

高槻市下田部町のお寺 (浄土真宗本願寺派)です

配布法話 「今を積み重ねる」パンタカのおはなし 『ののさま』10周年

一念寺門前設置の配布法話を更新しました。
今を積み重ねる



今を積み重ねる
パンタカという仏弟子は、お釈迦さまの弟子の中で一番物覚えが悪い弟子でした。意地悪な人は彼を「バカのパンタカ」と呼んでからかいました。
ある日、パンタカはお釈迦さまに「教えを聞いても覚えられません。仏弟子をやめるべきでしょうか?」と相談しました。
 それを聞いたお釈迦さまは少しほほ笑むと、一本のほうきを手渡して言いました。
「塵をはらい続けなさい」
パンタカはその日から毎日毎日、ほうきで掃除をしました。それを見た意地悪な人は「仏弟子なのに掃除ばかりしている」と、またからかいました。しかし、パンタカは、ただひたすらに毎日毎日掃除をし続けたのでした。
いつしか、パンタカをバカにする人は誰も居なくなり、みんなが彼を「ほうきのパンタカ」と呼ぶようになりました。
ある日、パンタカはふと気づきました。
「こんなに毎日掃除をしても、汚れはなくならず、次から次にわいてくる。これは、煩悩がわき続ける私の心と同じだ。」
パンタカはお釈迦さまにその気付きを話しました。
するとお釈迦さまは、
「よく気付いたね。何かを覚えて賢い人になることが大切なのではないんだよ。今、何をしているのかが大切なのだ。パンタカよ、これからも煩悩を払い続けなさい」
それを聞いたパンタカは修行を続け、さとりを開きました。
立派な人、賢い人に成るのではなく「今、するべきことをする」ということが大切なんですね。「今」を積み重ねていくことが人生なのでしょう。そして、その全ての「今」に寄り添い続けてくださるのが、阿弥陀さまという仏さまです。
 あ! そういえば……
副住職の保田正信が法話を書いている『フリーペーパーののさま』が発行し続けて今号で十周年になりました。一冊一冊を続けていたら、いつのまにか十年です。
見かけたら読んでみてくださいね。
南無阿弥陀仏

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ののさま
http://nonosama.info/

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お寺の門前にも配布法話を設置しております
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