配布法話 「生れてきたわけ」花まつりのおはなし
「生れてきたわけ」
PDFダウンロード
【本文】
4月8日はお釈迦(しゃか)さまの誕生日です。「花まつり」としてお祝いします。
お釈迦さまは生まれてすぐに、東西南北に七歩歩き、天と地を指さして「天上天下唯我独尊三界皆苦吾当安之(てんじょうてんげゆいがどくそんさんがいかいくがとうあんし)」とおっしゃったそうです。生後間もない赤ちゃんが歩いて喋るのは考えにくいですが、このエピソードには意味があるのです。
東西南北と天地は全ての世界、七歩歩くのは六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天界)の苦しみの世界を超え悟りにいたること、そして「天上天下唯我独尊三界皆苦吾当安之」は「全ての苦しむ人に安心(あんしん)を与えることができる唯一の人が生まれた」ことを意味しています。
お釈迦さまは、この言葉通りにさとりを開いて仏さまになり、生涯にわたって安心の教えを説き続けたのです。
お釈迦さまは、みんなの幸せのために生れてくださったのですね。
誰もがそれぞれの人生をそれぞれの価値観で生きています。生き方は人それぞれですし、何が安心で何が幸せなのかも人それぞれです。しかし、皆に例外なく決まっていることがあります。
それは、生まれたからには老いて病になり、最終的には死ぬということです。死の先を知らない人生を生きているとすれば、それは行き先不明の電車に乗っているようなものです。もし「死は無だ」と思うなら、ガケに向かう電車に乗っているようなものでしょう。途中にどんなに良いことがあっても、結局は不安や絶望に向かっているのです。
そんな私たちに親鸞聖人は教えてくださいました。
「阿弥陀仏が
『死んだら何処にいくのか迷わなくていいよ。必ず浄土に生れて仏さまになるんだよ。私にまかせなさい必ず救うよ』
という想いを南無阿弥陀仏(なもあみだぶつ)に込めてくださったんだよ。
それを私たちに伝えてるためにお釈迦さまは生れてくださったのだよ」
南無阿弥陀仏は、「安心して生ききっておいで」という阿弥陀仏からのよび声なのですね。
【永代経法要】
5月13日(土) 午前10時・午後2時
西淀川区西法寺 本願寺派布教使
園淵和貴 師
先生より「多くの先人方が、お念仏の何を喜ばれ、何を残してくださったのか、お聞かせいただきたいと思います。」
PDFダウンロードお寺の門前にも配布法話を設置しております
Googlemap