配布法話 お釈迦さまも 阿弥陀さまも やさしい仏さま
配布法話は毎月月初めに更新しています。
門前に設置していますので、お近くの方は手に取って読んでみてください。
【お釈迦さまも 阿弥陀さまも やさしい仏さま】
浄土真宗では、阿弥陀さまとお釈迦さまという二人(二尊)の仏さまを特に大切にします。
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【お釈迦さまも 阿弥陀さまも やさしい仏さま】
浄土真宗では、阿弥陀さまとお釈迦さまという二人(二尊)の仏さまを特に大切にします。
その方が、結婚して実家を出て今の家に入られた時、お父さんは「嫁ぎ先の家に一度入ったなら、苦労があっても耐え忍んで、簡単なことで帰ってきてはいけない」と仰ったそうです。今ではあまりそういうことを言う人はいませんので、昔の父親らしいエピソードだなと思いました。
しかし、お父さんがそう言うのをじっと黙って聞いていたお母さんは、お父さんがその場から離れてから、そっとその方に近づいてきて「お父さんはあんなことを言うけれど、嫌なことがあったらすぐに帰ってきて良いのよ」と耳打ちをされたのだそうです。
それから、かなりの年月が経ち、当時のことをお母さんに話すと、お母さんからは「あの時、お父さんはあんなことを言っていたけれど、あなたが出て行ってから、毎日毎日、あなたがどうしているか聞いて来いと私に頼んできて大変だったのよ」と聞かされたのだそうです。
きびしく教えを説きながらも、実はいつも娘を心配していたお父さんと、とにかくいつでも無条件に包み込んで安心させてくれた母さんのことを思い出し、その方は「それぞれに表現の仕方は違うけれど、深い愛情に支えられて生きてきた気がする」と仰っておられました。
浄土真宗では、お釈迦さまと阿弥陀さまという二人の仏さまを大切にします。
お釈迦さまは人として正しい生き方を説かれ、時に厳しいようでいて、実はその奥に深い優しさを示される仏さまです。
一方で、阿弥陀さまは、どんなことがあっても、たとえ正しく生きることができなくても、いつでも受け入れて決して捨てないと抱きしめてくださる仏さまです。
親鸞聖人は、「お釈迦様は父のようだ」とたとえられ、「阿弥陀様は母のようだ」とたとえられています。
【聖典のことば】
釈迦・弥陀は慈悲の父母 種々に善巧方便し
われらが無上の信心を 発起せしめたまひけり
左訓「釈迦は父なり、弥陀は母なりとたとへたまへり」(高僧和讃/註釈版聖典五九一頁)