高槻一念寺

高槻市下田部町のお寺 (浄土真宗本願寺派)です

掲示法語・配布法話 弥陀・釈迦の 願いは一つなもあみだ





いつもは月半ばに更新しますが、今回は4月8日のお釈迦さまの誕生日に合わせて更新いたします。

寺報は門前に設置していますので、お近くの方は手に取ってみてください
一念寺報 4月号
【掲示法語】
弥陀・釈迦の 願いは一つなもあみだ



 お釈迦さまは、約2500年前の4月8日に誕生されたといわれています。
 お釈迦さまのお母さまであるマーヤー夫人は、故郷への里帰りの途中に産気づき、ルンビニーの花園でお釈迦さまをお生みになったと伝えられています。
 この言い伝えにちなみ、4月8日は「花まつり」と呼ばれています。
 私たちの宗派である浄土真宗は、このお釈迦さまが説かれた阿弥陀さまのお救い、すなわち「南無阿弥陀仏」のお念仏のみ教えを聞いていく教えです。
 ところで、一念寺の本堂には、お釈迦さまの仏像は安置されていません。ご本尊である阿弥陀さまの仏像のみが安置されています。
 きっと、ご門徒の皆さまのお仏壇も、阿弥陀さまだけではないでしょうか。
 これはなぜなのでしょう?
 親鸞聖人は、「お釈迦さまがこの世にお生まれになったのは、ただ阿弥陀さまの海のように広大なお救いを説くためであった」と教えてくださいました。
 阿弥陀さまの「生きとし生けるものを救いたい」という願いと、その願いが成就した救いは、お釈迦さまがお生まれになる前から存在していました。
 お釈迦さまが教えてくださるまで、阿弥陀さまが願いに込めた心も、南無阿弥陀仏のお救いがあるということも、誰も知りませんでした。
 そこでお釈迦さまは、
「全ての人が救われる、阿弥陀さまの救いがあるんだよ。南無阿弥陀仏があるんだよ」
という尊い教えを私たちに説き知らせるためにこの世に現れてくださったのです。
 これを「出世本懐(しゅっせほんがい)」といいます。
 お釈迦さまのご本意は阿弥陀さまの救いを説くことですので、阿弥陀さまを礼拝することは、そのままお釈迦さまを礼拝することにもなるのです。
 つまり、一念寺の本堂やお仏壇には、お釈迦さまのお姿はありませんが、み教えとしてお釈迦さまはおられるのです。
 このため、浄土真宗では阿弥陀さまのみをお仏壇やご本堂にご安置しているのです。
【聖典のことば(ご讃題)】
「如来世に興出したまう所以は、ただ弥陀の本願海を説かんとなり」 『正信偈』