高槻一念寺

高槻市下田部町のお寺 (浄土真宗本願寺派)です

配布法話 「法の雨」



一念寺門前設置の配布法話を更新しました。
門前にも設置していますので、お手に取って読んでみてください。

【本文】
「今日は良い天気ですね」と聞くと、大抵の人は「晴れ渡った青空」を想像します。土砂降りの雨の日に「今日は良い天気ですね」と言う人がいれば「この人、変わった人だな」と思うでしょう。

 しかし良く考えてみると、「良い天気」という言葉だけでは、晴れなのか雨なのか曇りなのか、具体的にどんな天気なのかはわかりません。私たちは「自分にとって」良い天気を想像しているだけなのです。もしも、カエルやカタツムリが「今日は良い天気ですね」と言うことがあれば、それはきっと雨のことでしょう。
 人にとっても雨は大切です。雨が降らないと作物は育たず、食べるものがなくなってしまいます。飲み水も、お風呂の水もトイレの水も、元をたどれば雨水です。人間は雨に大きな恩恵を受けています。
 それなのに、私は雨が降ると(雨か、嫌だなあ…)と思ってしまうことがあります。また、暑い日があんまり続くと、(こう日照りが続くと暑くてかなわん。一雨降ってくれないかなあ)なんてことを考えてしまったりします。なんとも、自分勝手なことです…
 ところで、『大無量寿経』というお経には、「仏さまは法の雨をそそぐ」と説かれています。これは、「仏さまの教えは、乾いた大地を潤す雨のように、誰しもに平等にそそいでいるんだよ」というような意味です。そして、その法の雨が潤す乾いた大地は、この私のすさんだ心のことです。辛いとき、悲しいとき、さみしいとき、お仏壇の前に座り、手を合わせてお経を読むと乾いた心が潤されるような気がします。
 お経には色々なことが書いてあります。浄土真宗の宗祖である親鸞さまは、
「お経には、阿弥陀さまからのメッセージが説かれているんだよ。阿弥陀さまは『あなたの命のことは私がもう大丈夫にしたんだよ。私にまかせておくれ。あなたがどんな人間でも、かならずお浄土に生れさせて救うからね。苦しいままにはしておかないからね。どうかどうか、南無阿弥陀仏を聞いて、お念仏しておくれよ』と、私にずっと伝えようとしてくださっているんだよ」
と教えてくださいました。
 梅雨に入れば雨の日が続きます。
あまり雨ばかり続くと、正直なところゆううつですが、そんな時に「法の雨」のことも思い出していただけると幸いです。

南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 

一念寺若院 保田正信